「卑怯者の恋」 - 覚醒 -

【 タイトル 】 「卑怯者の恋」 - 覚醒 -
【 脚本製作 】 平沢智萌
【 登場人物 】
 ・ 和泉陵(イズミリョウ) ♂ 16歳(高校1年生) 攻
   平瀬とは中学時代の親友の一人だが、今は別クラスになっている。
   高校で入った学科が違うため教室棟も離れていて学内でも滅多に会わない
   細身で背も小さくちょこまかと陽気に動くワンコ的なキャラで皆に親しまれている
   言われた嘘を疑いもせず信じてしまう天然っぽさがある純粋素直な男の子

 ・ 平瀬智也(ヒラセトモヤ) ♂ 16歳(高校1年生) 受
   和泉とは中学時代の親友の一人で、尾張よりも和泉との方が仲が良い。
   平瀬は文系に対して、和泉は理系専科のため教室棟が離れてしまっている
   最近、尾張に更衣室で無理矢理襲われて以来、拒絶してしまうため
   別れの言葉を切り出したはいいが、そのことで未だに悩んでいる

 ・ 尾張大樹(オワリダイキ) ♂ 16歳(高校1年生) モブ
   平瀬と同じクラスの同級生。中学時代から仲が良い。
   先日、体育前の更衣室で平瀬に無理矢理迫り告白をし、受け入れて貰えたが
   やはり無理だと思った平瀬から、翌日、電話にて別れを突きつけられた


   ※この作品にはボーイズラブ要素が含まれていますのでご注意ください。

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使用脚本

 
  ≪尾張を振った時のシーン回想≫
平瀬智也 「尾張・・・俺やっぱ、お前と付き合うとか、無理だ・・・、ごめん・・・
尾張大樹 『え・・・、ちょ・・・平瀬・・・っ?!待(って)―――

平瀬智也 「・・・・・・・・・はぁ〜っ・・・(大きなため息)
  ≪平瀬の携帯がなる≫
平瀬智也 「っ!! ・・・ぁ・・・(携帯を開き出る)
        もしもし、陵? ・・・おう。 ・・・・・・ン、屋上
        アハハ・・・別に急がなくていいって
  ≪扉の向こうから携帯と重なって陵の声が聞こえてくる≫
和泉陵   「わーった、今すぐ着くから待ってろよー♪
        ・・・安心しろって、別に急いでる訳じゃねー、よっと
  ≪陵:屋上のドアを勢いよく開ける≫
平瀬智也 「・・・ンぁ?!(開いた扉にビックリする)
        ・・・ぁ・・・、陵〜!(互いに携帯切る)
和泉陵   「よぉ〜、智也!(近づいてくる)
        なんだよー、かしこまって相談なんてー
平瀬智也 「アハ・・・、悪いなわざわざ
和泉陵   「いいっーて、いいーって、気にすんなよ
        ――んで? なんだよ、どーしたんだよ?
平瀬智也 「うン・・・・・・、あ・・・、あのサ・・・
和泉陵   「うン
平瀬智也 「・・・尾張、って・・・知ってる?
和泉陵   「あぁー、インハイで準決勝までいった一年だろ?
        ってか、知ってるも何も同じ中学じゃねーか
平瀬智也 「親しい??
和泉陵   「ぇ・・・、イヤ? 知ってる程度で親しくはないけど・・・
        え? 尾張がどうかしたのか?
平瀬智也 「・・・・・・うー・・・ン、まぁ・・・、なんか・・・なんていうか・・・
和泉陵   「あぁ、告白でもされた?
平瀬智也 「えっ?なん・・・ええっ?!!
和泉陵   「ィヤ、だって・・・不思議と分かるんだよねー
        そんなコトはさておき、だ! 尾張がどうしたって?
平瀬智也 「あ・・・、あぁ、うん・・・
和泉陵   「なに? キスでもされた?
平瀬智也 「えっ?! なんで?!
和泉陵   「はぁ〜・・・図星かー・・・
平瀬智也 「う・・・ぁ・・・、う、うん・・・
和泉陵   「で? 何を悩んでんだよ
平瀬智也 「ウン・・・その、なんていうか・・・分かんねーんだ
和泉陵   「何が?
平瀬智也 「その・・・、自分の、・・・気持ちが?
和泉陵   「俺が知るわけないだろ、俺に半疑問系で聞くな
平瀬智也 「あぁ、ごめんw
和泉陵   「ンー・・・じゃあさ、キスされた時、どうだった?
平瀬智也 「え・・・?
和泉陵   「だからさ、尾張にキスされた時、気持ち悪かった?
平瀬智也 「・・・いや、気持ち悪くは・・・なかった、けど・・・?
和泉陵   「だったら、話は簡単なんじゃね?
平瀬智也 「どういうことだよ?
和泉陵   「んー、だからさ〜・・・、キスされた事に悩んでるってワケでも無きゃ
        相手が男だって事に悩んでるワケでもないって事だろ?
        ってことはぁ、つまりキスがどうだとか、男がどうだとかって問題じゃなくて
        智也自身が「尾張を好きかどうか」ってだけのコトだろ?
平瀬智也 「え・・・、そう、なンの??
和泉陵   「そうなンの! で? どうなんだよ
        智也は尾張の事、どう思ってんだよ?
平瀬智也 「どう、って・・・
和泉陵   「別に嫌いじゃないんだろ?
平瀬智也 「そりゃ・・・まぁ・・・
和泉陵   「だったら好きってコトだろ♪
平瀬智也 「でも俺・・・、なんか分かんなくて 『付き合うとか無理』 って言っちゃって・・・
和泉陵   「ウーン・・・智也ぁー? 「付き合う」ってのはサー
        絶対に好き合ってないと付き合っちゃいけないってワケじゃないじゃん?
        尾張のこと詳しく知らないんだったら好きになるかどうかも分からねーんだからサ
        付き合って試してみるってのもイイんじゃね?
平瀬智也 「・・・・・・そ、そ・・・っか・・・、そうだよな
        うん、分かった。 ありがとな、陵
和泉陵   「ハハッ・・・・・・あ〜ぁ!! これで俺も失恋かぁ〜!
平瀬智也 「え、なに?! 陵、失恋したのか?!
和泉陵   「したした、たった今w ・・・お前に
平瀬智也 「俺?!
和泉陵   「だって俺、智也のこと好きだもん♪
        ・・・ずっと前から智也のことだけ見てた・・・
平瀬智也 「陵・・・・・・
和泉陵   「あはは、なんて顔してんだ!
平瀬智也 「うわっ、いてて・・・
和泉陵   「俺の事はいいんだよ、今更だしな♪
        一体どれだけ智也のこと見続けてきたと思ってんだよ
        俺はお前が幸せになってくれればそれだけで嬉しいんだよ
平瀬智也 「・・・ン、ごめんな、ありがと・・・
和泉陵   「フッ・・・、ホラ、きっとまだ間に合うから
        早く尾張に「付き合おう」って言ってやれよ、な?
平瀬智也 「うん・・・
  ≪携帯を取り出し尾張にかける≫
平瀬智也 「・・・っ・・・
       『あ、・・・尾張?―――・・・

END

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